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長引く疲労の正体

KAZU@FURYU
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この記事を書いた人

高田一壽

高田 一壽

たかだ かずひさ

役職
PNFCメソッド 開発者
株式会社ピーエヌエフシーテック 代表
臨床歴
30年以上
施術実績
月間200名以上
教育
療術学院・競輪学校等の講師も実施経験
指導実績
全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体
メディア
大手企業TVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導

長年の現場経験から体系化されたPNFCは、「鍛える」のではなく 「本来の機能を取り戻す」 コンディショニング法として確立されました。

この一段奥にあたる話は、別の記事でゆっくり扱っています。
≫ 深く息を吸おうとして、途中で止まることはありませんか

長引く疲労の正体

熱は下がった。でも、戻っていない

朝、目覚ましを止めた直後から身体が重い。布団の中に入っていても足先が冷たいまま、腕も動かしにくい。「もう治ったはずなのに」と思いながら、それでもなんとか起き上がる。でも、起き上がるだけで疲れた気がする…

熱は下がった。検査も問題ない。でも、身体がだるい。朝起きても疲れが取れていない。階段を上ると、前より息が切れる。

職場に戻っても、午後になると頭がぼんやりする。パソコンの画面を見ているのに、文章が頭に入ってこない。集中力が前と違う。


病院では「もう治ってますよ」と言われる。血液検査にも異常がない。でも身体は明らかに前と違う。自分でもよくわからないから、「気のせいかな」で片づけてしまう。

「気のせいかな」で片づけてしまった夜が、何度も続く。そのたびに、自分でも気がつかないうちに、ご自身の身体への信用が少しずつ目減りしていく感じがあります。見えていないだけで、何かが起きている。でもそれを誰にも言えない。

周りに説明しにくいのも辛いところです。見た目は元気そうに見えるから、「もう大丈夫でしょ?」と言われて、うまく返せない。こんな朝が、何週間も続いている方へ。この記事はその方に向けて書いています。


「この感覚、伝わらない」という静かな孤立感も、PNFCの臨床現場では何度も聞いてきました。倦怠感は数値に出ない。ブレインフォグは検査で見えない。正常値を並べられるほど、「じゃあ自分の感覚がおかしいのか」と追い込まれていく方が、たくさんいらっしゃいます。


おかしくない、というのが出発点です。数値に出ないから存在しないのではなく、数値が追いつけていないだけです。東洋医学の見立てで言うと、いまご自身の身体の中では、感染症という大きな消耗イベントのあとに、まだ補いきれていない欠損が積み重なっている状態です。


この「治ったはずなのに戻らない」状態には、身体の中で起きていることに構造があります。構造が見えると、何から手をつければいいかが分かってきます。




「休めば回復する」が通用しない理由

「疲れたら休む」。当たり前のことです。でも、感染症の後の疲労には、普通の疲れとは違う構造があります。

普通の疲れは、一晩寝れば回復します。エネルギーを使って、補充して、また使う。このサイクルが回っているうちは問題ない。


でも、感染症でウイルスと戦った後の身体は、このサイクル自体が止まっていることがある。エネルギーを作る力そのものが落ちている。

東洋医学で見ると、「気」と「血」が同時に枯渇した状態です。気が足りないから動けない。血が足りないから回復しない。どちらか一方だけでなく、両方が減っている


感染症との闘い
気と血の枯渇
回復力そのものが落ちる

…休んでも回復しない構造


「休めば治る」のではなく「作る力を回復させる」。この視点の転換が入り口です。

休むとは、「燃料を入れる」ことではありません。「燃料を作る工場を直す」ことです。感染症の後に残る疲労は、タンクが空になっているのではなく、タンクを満たすポンプそのものが止まっています。ポンプが止まったまま寝ても、タンクは満たされません。

踏み込んだ言い方をすると、「休養だけで回復を待っている」状態は、ポンプの故障を見逃したまま水を汲もうとしているようなものです。承知の上でこう言っています。ただ、この視点なしに休むだけを繰り返して、半年後も同じ場所で詰まっている方を、PNFCの臨床現場では何度も見ています。


もう少し具体的に言います。「気」と「血」は、東洋医学では別々の役割を持ちながら、互いに依存して動いています。気は血を動かし、血は気を養う。片方が減ると、もう片方も減り始める。これが、感染症後の疲労が「二重の欠損」として現れる理由です。


東洋医学の概念で言うと、気にはいくつかの種類があります。食べたものから作られる気(後天の気)と、呼吸から取り込まれる気、そして生まれ持ってきた気(先天の気)。感染症はこのうち特に、食から作られる気と呼吸の気を、同時に大量に削ります。ウイルスと闘う期間、脾は消化を後回しにし、肺は感染対応に全力を使います。戦いが終わっても、工場が止まったままになっている。これが「休んでも戻らない」の構造です。


だから「食べているのに力が出ない」「十分寝たはずなのに疲れが残る」という感覚は、怠けているのではなく、作る力そのものが落ちているサインです。タンクが空なのではなく、タンクを満たすポンプが止まっている。この見立ての転換から、整える順番が変わってきます。


この構造は、自分では気づきにくいところにあります。「休んでいるのに戻らない」という現象が続くと、「自分が弱いのか」「もう年だから仕方ない」という思い込みに向かいやすい。でも、ポンプが止まっているのに、意志や努力でどうにかしようとしても、構造は変わりません。疲労から回復するには「意志の問題」ではなく、「どこから手をつけるか」の順番の問題です。


ここから先では、その連鎖の構造を三段階に分けて解説します。どこに詰まりがあるかが見えると、どこから整えるかが決まります。ご自身の身体のどこに当てはまるか、読み進めながら確かめてみてください。


PNFCの30年以上の臨床現場で見てきた共通点があります。感染後に長く回復が遅れている方ほど、複数の臓が同時に弱っているケースが多い。しかし順番を踏んで整え始めると、ゆっくりでも確実に変わっていく。その経験の積み重ねから、この記事の内容は組み立てられています。


この記事が向いている方の特徴を、もう一点加えます。「何かをやれば良くなるはず」と次々と試してきたけれど、それぞれは良さそうなのに結果が出ない、という方。それは一つひとつが間違っているのではなく、順番が問題になっているケースが多いです。土台が整っていない状態でサプリメントを足しても、脾が吸収できない。呼吸が整っていない状態で動いても、気が削れる。順番の地図を持つことが、これまでの努力を活かす鍵になります。



FOR / この記事が向いている人

向いている方

  • 症状の表面ではなく、その三段下にある根に手をつけたい
  • 入門記事だけでは物足りなくなった
  • 連鎖の構造そのものを理解したい
  • 自分の身体を読む地図を持ちたい
  • 一度学んで、自分で整え続ける力を持ちたい

今は別の道が合う方

  • 対症療法だけで、充分整っている
  • 短い情報だけで答えを得たい
  • 受け身で改善を待ちたい

PREVIEW / ここから先で扱うこと

  • 見えている症状の三段下に流れている、根の構造
  • 上流から下流へ、三段階で進む連鎖の進行
  • 季節と五臓のリズムが、現在の症状に与える影響
  • 食・動き・呼吸で根に手をつける順番
  • 自分の連鎖の段階を読む地図が、手に入る

Q&A / 読みはじめる前に

Q. 運動が苦手でも、続けられますか?

続けられます。鍛えることが前提ではなく、本来の動きを思い出すことが前提です。激しい運動は出てきません。日常の合間に取り入れられる範囲で組まれています。

Q. 年齢的に、もう身体は変わらないのではと感じています。

身体は何歳からでも応えてくれます。30年以上の現場で、いちばん早く変化に気づくのは、むしろ長く諦めてきた方々でした。年齢が理由で変わらない方を、PNFCの臨床現場では見ていません。

Q. 読んだあと、すぐに変化を感じられますか?

早い方は読んだその日のうちに、身体のどこかが軽くなるのを感じます。順番の通りに辿っていただければ、応えてくれる方が多いです。

ここから先に、もう一段深い話があります。

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プレミアム深掘り/単一テーマの精密解読

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ABOUT ME
高田一壽
高田一壽
PNFC TEC JAPAN 会長
30年以上にわたり、月200名を超える人々の身体と向き合ってきた、日本でも稀有なコンディショニングのスペシャリストである。 東京療術学院で講師として専門家育成に携わり、全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体での指導を通じて、幅広い臨床経験を培ってきた。 大手企業のTVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導、全国から寄せられる多数のセミナー依頼など、多方面で活動実績を積み重ねている。 その長年の現場経験から体系化されたPNFCは、運動能力の改善と身体の再構築を可能にするメソッドとして確立され、現在も全国からの依頼が絶えることはない。
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