季節養生

夏バテは「冷やしすぎ」が原因かもしれない

KAZU@FURYU
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この記事を書いた人

高田一壽

高田 一壽

たかだ かずひさ

役職
PNFCメソッド 開発者
株式会社ピーエヌエフシーテック 代表
臨床歴
30年以上
施術実績
月間200名以上
教育
療術学院・競輪学校等の講師も実施経験
指導実績
全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体
メディア
大手企業TVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導

長年の現場経験から体系化されたPNFCは、「鍛える」のではなく 「本来の機能を取り戻す」 コンディショニング法として確立されました。

毎年夏に消耗し、秋に崩れていく方に

朝目覚めた瞬間から、身体が重い…


布団の中でまだ数分、横になったまま天井を見る。

昨夜もエアコンをつけたまま寝た。喉がカラカラだ。

胃の奥に、昨日の冷たい麦茶がまだ溜まっているような感覚がある…


起き上がろうとするのに、腰から下がずっしりと重い。

これが毎年8月の朝のことです。


日中はエアコンの効いた部屋で過ごす。冷たいアイスコーヒーを飲む。氷の入った麦茶を飲む。

それでも昼食後は胃が重く、午後3時には頭にモヤがかかったように集中できなくなる。

「夏バテって、こういうものだよね」と半ば諦めながらやり過ごしている。


そして9月になると、また咳が出る。

毎年同じ時期に、同じ場所から不調が連鎖して出てくる…


PNFCの臨床現場では、この「毎年同じ連鎖」が来る方を月間200名以上見ています。

夏に消耗して、秋口に崩れて、冬に向けてまた体力を貯め込もうとする。

この繰り返しは、夏の過ごし方に根があります。


頑張っているのに戻ってくる不調には、頑張り方が届いていない場所があります。

暑さに耐えながら、冷たいもので凌ぎながら、それでも毎年秋に崩れていく。

その構造を一度、別の角度から見てみてください…



夏バテの正体は「内側に作った冬」だった

以前は、夏バテを「暑さで体力が消耗した状態」だと見ていました。

今は違う視点で見ています。夏バテは「冷やしすぎて、身体の内側に冬を作っている状態」です。


暑いから冷やす。それは当然の行動に見えます。

でも、冷たいものを身体に入れ続けると、胃腸は文字通り冷える。

胃腸が冷えれば消化力が落ちる。消化力が落ちれば栄養を取り出せなくなる。

だるさが取れない、食欲がない、朝から重い。すべてここから始まっているんです。


症状を抑え込む対処を続けるほど、夏バテの根は夏に深くなる。翌年の不調パターンがそこで決まる、ということです。


さらに、エアコンで体表を冷やしながら外の猛暑との温度差を一日に何十回も往復する。

これが自律神経を揺さぶり続けます。

身体は外が真夏でも、内側には「冬のような状態」を作っていく…


外は暑いのに、内側は冷えている。これが「外熱内冷」と呼ばれる夏の消耗パターンです。


PNFCの臨床現場で夏に訴えが急増するのは、だるさや食欲不振だけではありません。

動悸、朝の起きにくさ、ベタついた汗、夕方の足のむくみ、頭にかかるモヤ。

これらはすべて、「内側が冷えている」身体から出てくる症状なんです。


冷たい飲食 + エアコン
内臓の冷え(外熱内冷)
だるさ・動悸・むくみ・秋の不調

…しかも、翌年の秋にも連鎖する


東洋医学では、夏の過ごし方が「秋の身体を予約」します。

胃腸を冷やし続けた夏のあと、秋口に咳が出る、肌が荒れる、声がかすれる。

これは偶然の病気ではなく、夏の積み重ねが次の季節へ伏線として残る仕組みなんです。


「毎年同じ時期に、同じ不調が来る」のは体質ではなく、前の季節の過ごし方が連鎖して出てきているだけです。



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季節の不調を、PNFCはこう見ている

第1層 表に現れている症状 季節の変わり目の不調 / だるさ / 風邪をひきやすい / 気分の波 / 古傷の疼き — ここを揉んでも、しばらくすると戻ってくる この奥に 第2層 巡りと呼吸の停滞 血の流れが鈍る / 水の巡りが滞る / 呼吸が浅くなる / 自律神経の揺れ — 第1層の症状を作り出している、ひとつ手前の流れ さらに奥に 第3層 / 根 五臓の循環と季節のリズム 前の季節の過ごし方 / 五臓の連鎖 / 使われ方のズレ / 深層の眠り — ここに手がつくと、上の二層が一緒にほどけはじめる

なぜ頑張っても、毎年不調が戻ってくるのか

ここが、正直に踏み込んだ言い方をするところです。


夏の疲れを自分で対処しようとするとき、多くの方は「どこか一か所を変えれば回復できる」という前提で動きます。

水分をもっと摂ろう。早寝しよう。栄養ドリンクを飲もう。

それぞれは正しい対処です。でも毎年同じパターンで不調が繰り返されるなら、一点だけ変えても崩れた連鎖全体には届いていないことになる…


PNFCの臨床現場が見ている夏の消耗パターンには、同時に揃わないといけない三つの条件があります。


夏バテが抜けない、三つの条件

① 胃腸が冷えている。消化ラインが滞り、栄養を取り出せない状態

② 自律神経が交感優位になっている。室内と屋外の温度差が一日に何十回も揺さぶる

③ 体表だけに熱がこもっている。外は暑く内側は冷えた「外熱内冷」の状態


この三つが同時に揃っているとき、ご自身一人で夏バテを「抜く」のは構造的にかなり難しい。

一点だけ変えても、残りの二つがそのまま動いていれば、すぐに元に戻ってくる。

毎年同じ時期に「また来た」と感じるのは、意志の弱さではなく、対処の届いていない場所があるからなんです。


踏み込んだ言い方ですが、ここを見ずに「今年もなんとか乗り越えよう」とするかぎり、来年の夏も同じところから始まります。

心細い話かもしれません。でも、構造が見えると出発点が変わります。



朝7時、布団の中から変わっていく感覚

朝目覚めたとき、胃の奥に昨夜の重さが残っていない。

布団の中でも、腰から下がすっと軽い。

今日の朝がそういう朝になった、というイメージが、まだ遠い話のように感じますか。


PNFCの臨床現場で、「今年の夏は違う」と言う方が出てきます。

毎年8月になると朝がだるく、胃が重く、夕方に足がパンパンになっていた方が、その連鎖を変えはじめる。

変化は一気には来ません。でも変化の順番は、必ずあります。


まず、朝の胃の奥の感覚が変わります。

あの「まだ昨日が残っている」感じが、少しずつ軽くなっていく。


次に、午後3時の頭のモヤが晴れる日が出てきます。

集中力が続く時間が伸びていく。夕方の足のむくみが軽くなる。


そして9月になったとき、今年は咳が出なかった、と気づく。

毎年秋口に来ていた連鎖が、今年は来なかった。

これは「体質がよくなった」のではなく、夏の過ごし方が変わったことで、秋への連鎖が変わったということです…



FOR / この記事が向いている人

向いている方

  • 毎年同じ季節に、同じ不調が出る繰り返しに気づいている
  • 季節の変わり目に身体が崩れやすい
  • 一年のリズムで、身体を整えたい
  • 民間療法ではなく、原理を知って実践したい
  • 五行や東洋医学の知恵を、現代の生活に活かしたい

今は別の道が合う方

  • 季節の変わり目を、すでに穏やかに過ごせている
  • 季節とは無関係の症状に集中したい
  • 短期決着型の対処を求めている

PREVIEW / ここから先で扱うこと

  • 前の季節の過ごし方が、今の不調を作っている五行の構造
  • 季節ごとに優先順位が変わる、五臓の整え方
  • 季節の変わり目に出やすい不調と、その手前の養生
  • 一年のリズムで身体を整える、養生の年間カレンダー
  • 自分の季節リズムを、五臓の声から自分で読めるようになる

Q&A / 読みはじめる前に

Q. 運動が苦手でも、続けられますか?

続けられます。鍛えることが前提ではなく、本来の動きを思い出すことが前提です。激しい運動は出てきません。日常の合間に取り入れられる範囲で組まれています。

Q. 年齢を重ねてから始めても、身体は応えてくれますか?

身体は何歳からでも応えてくれます。30年以上の現場で、いちばん早く変化に気づくのは、むしろ長く諦めてきた方々でした。年齢は理由になりません。

Q. 読んだあと、すぐに変化を感じられますか?

早い方は読んだその日のうちに、身体のどこかが軽くなるのを感じます。順番の通りに辿っていただければ、応えてくれる方が多いです。

ここから先に、もう一段深い話があります。

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概念図・PNFC独自の見立て

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高田一壽
高田一壽
PNFC TEC JAPAN 会長
30年以上にわたり、月200名を超える人々の身体と向き合ってきた、日本でも稀有なコンディショニングのスペシャリストである。 東京療術学院で講師として専門家育成に携わり、全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体での指導を通じて、幅広い臨床経験を培ってきた。 大手企業のTVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導、全国から寄せられる多数のセミナー依頼など、多方面で活動実績を積み重ねている。 その長年の現場経験から体系化されたPNFCは、運動能力の改善と身体の再構築を可能にするメソッドとして確立され、現在も全国からの依頼が絶えることはない。
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