季節養生

秋の乾燥は肌だけの問題ではない

KAZU@FURYU
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この記事を書いた人

高田一壽

高田 一壽

たかだ かずひさ

役職
PNFCメソッド 開発者
株式会社ピーエヌエフシーテック 代表
臨床歴
30年以上
施術実績
月間200名以上
教育
療術学院・競輪学校等の講師も実施経験
指導実績
全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体
メディア
大手企業TVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導

長年の現場経験から体系化されたPNFCは、「鍛える」のではなく 「本来の機能を取り戻す」 コンディショニング法として確立されました。

秋になると、肌がカサカサする

朝、顔を洗ったあと、頬がつっぱる。


化粧水を重ねても追いつかない。
唇が切れる。手の甲がひび割れる。


加湿器をつけて、クリームを塗って。
それでも乾く。


ドラッグストアで新しいハンドクリームを手に取ったとき、ふと気がつく。
先週買ったばかりのやつが、もう半分になっている。


毎年秋になるたびに繰り返す、この乾燥。
「季節だから仕方ない」と諦めてきた方は多いと思います。


PNFCの臨床現場には、毎年9月になると似た訴えを持つ方が集まります。
共通しているのは、化粧水にかけるお金が夏よりも増えていること
そして、便の状態もだいたい悪くなっていることです。


「保湿」と「便通」を別の問題だと思っている方がほとんどです。
でも、根は同じ場所にあります。


正直なところ、最初にこの話をされても「それとこれがなぜ?」と引っかかる方が多いんです。
保湿と便通が同じ問題だと、どうしてもすぐには受け入れにくい。
だから毎年同じ乾燥が繰り返されている。それが正直なところです。


この乾燥には、肌の外ではなく、身体の内側に理由があります。



乾燥の原因は、肌ではなく大腸にある

肌が乾くと、保湿に力を入れます。
化粧水を高いものに変え、クリームを重ね塗りする。


これは間違いではありません。
化粧水を変えると少し違う、という実感はある。
でも、それで「追いつく」感覚がない。
毎日塗っているのに、翌朝にはもとの乾き方に戻っている。


以前は、乾燥肌というのは「肌のバリア機能が弱い体質」の問題だと思っていました。
今では、それは体質ではありません。大腸の乾きが肌に出ているだけだと、今は見ています。
この見方に変わってから、「秋の乾燥が改善しない」という方への対応がまったく変わりました。


東洋の身体観では、乾燥の根を別の場所に見ます。


大腸です。


皮膚の外から補うことと、大腸の内側から潤いを送り出すことは、まったく別の回路です。


外から塗る保湿は、飛んでしまった水分を一時的に補う「応急処置」です。
大腸が潤っていれば、飲んだ水が腸壁を通って全身に配られ、手の甲の皮膚まで届く。
この流れが止まっているとき、外から何を塗っても「塗り直し」のループになります。


これは、川の上流と下流の関係のようなものです。
下流の水が濁っているとき、下流だけを掃除し続けても、上流が汚れたままなら翌日にはまた戻ります。
保湿製品をいくら変えても「追いつかない」方は、まさにこの状態にいます。


大腸が乾く
便が硬くなる
肌も乾く

…なぜ大腸と肌が?


五行では、肺と大腸は対の関係にあります。
どちらも「金」に属し、皮毛(肌)をつかさどっている。


大腸が乾けば便が硬くなる。
同時に、肌の潤いも失われていく。

大腸と肌は、同じ水の流れの上にあるんですよね。


秋に便秘がちになる方は、肌の乾燥も同時に進んでいます。
大腸と肌は、同じ水の流れの下流と下流で、どちらも干上がっている。
これはバラバラな症状ではなく、同じ上流の問題が二つの出口に現れているだけなんです。


踏み込んだ言い方をすると、秋の乾燥肌は「体質」ではなく「大腸の状態」が作っています。
体質だから仕方ない、という見方は、問題を解決できない場所に固定してしまっています。
これは強い言い方です。でも、30年以上の現場でそれ以外の答えに出会ってこなかった。


ただし、これは「大腸を直せば全部解決する」という話ではありません。
肺の乾き、大腸の乾き、脾の水配分の弱さ。
この三つの条件が同時に揃わないと、身体の水の流れは動き出しません。
さらに、夏の発散が足りていた前提条件も必要です。
どれか一つを直しても、全体が動かないことがあります。
ご自分でこの条件を全部整えようとすると、どこから手をつければいいか分からなくなります。
これは意志力の問題ではなく、構造の問題です。



* * *

季節の不調を、PNFCはこう見ている

第1層 表に現れている症状 季節の変わり目の不調 / だるさ / 風邪をひきやすい / 気分の波 / 古傷の疼き — ここを揉んでも、しばらくすると戻ってくる この奥に 第2層 巡りと呼吸の停滞 血の流れが鈍る / 水の巡りが滞る / 呼吸が浅くなる / 自律神経の揺れ — 第1層の症状を作り出している、ひとつ手前の流れ さらに奥に 第3層 / 根 五臓の循環と季節のリズム 前の季節の過ごし方 / 五臓の連鎖 / 使われ方のズレ / 深層の眠り — ここに手がつくと、上の二層が一緒にほどけはじめる

大腸が潤うと、肌が変わり始める

大腸が内側から潤い始めると、身体は別の動き方をし始めます。


まず便通が変わります。
硬かった便が柔らかくなり、朝5時から7時の間に自然なお通じが戻ってくる。
この時間帯は、東洋医学の体内時計で大腸が最も活発に動く時間です。


すると、連動して肌が変わり始めます。
朝、洗顔後に頬を触ってみてください。
「つっぱる」感覚が、少しずつ薄れてくる。
化粧水を塗る量が、以前より少なくても足りると気づく午後があります。


手の甲のひびも、すぐではないにせよ、変わってきます。
先週買ったハンドクリームを、今週は半分も使わなかった。
そんな静かな気づきが、内側から変わり始めたサインです。


ここで言い切ります。大腸が潤えば、肌は内側から変わります。
もちろん全員に同じ速度を約束するものではありませんし、
大腸の乾きの深さによって、変化が出るまでの時間に個人差があります。
それでも、この方向が間違っているとは思っていません。


ただ、ここに条件があります。


大腸を潤すには、肺・大腸・脾の三つが同時に整う必要があります。
さらに、夏の発散が足りなかった方は、その積み残しも秋の乾燥に影響します。
どれか一つを直しても、全体が動かない。
ご自身でこの順番を組み立てるのは、けっこう心細い作業です。


なぜ大腸が乾くのか。
肺とどうつながっているのか。
脾の役割とは何なのか。


一つの臓器だけでは見えない構造が、この乾燥の奥にあります。
この記事に書いたことで、その全部が分かったとはならない部分もあります。
ただ、「保湿製品ではなく大腸を見る」という方向には、確信を持っています。



この記事の有料パートで読めること

ここから先では、秋の乾燥を大腸と肺の関係から読み解きます。


  • 大腸の乾きが肌・便秘・免疫に波及する因果連鎖
  • 肺と大腸と脾。三臓の水の流れが乱れる構造
  • 五行で読む「なぜ秋に便秘と乾燥肌が同時に来るか」
  • ごぼう、さつまいも、れんこん。大腸を潤す食材の選び方
  • 腹筋を使った歩き方で大腸を動かす原理
  • 便・肌・お尻の形で自分の大腸の状態を読む方法


秋の乾燥を、保湿ではなく身体の内側から理解したい方へ。


知りたい方だけ、この先へどうぞ。



FOR / この記事が向いている人

向いている方

  • 毎年同じ季節に、同じ不調が出る繰り返しに気づいている
  • 季節の変わり目に身体が崩れやすい
  • 一年のリズムで、身体を整えたい
  • 民間療法ではなく、原理を知って実践したい
  • 五行や東洋医学の知恵を、現代の生活に活かしたい

今は別の道が合う方

  • 季節の変わり目を、すでに穏やかに過ごせている
  • 季節とは無関係の症状に集中したい
  • 短期決着型の対処を求めている

PREVIEW / ここから先で扱うこと

  • 前の季節の過ごし方が、今の不調を作っている五行の構造
  • 季節ごとに優先順位が変わる、五臓の整え方
  • 季節の変わり目に出やすい不調と、その手前の養生
  • 一年のリズムで身体を整える、養生の年間カレンダー
  • 自分の季節リズムを、五臓の声から自分で読めるようになる

Q&A / 読みはじめる前に

Q. 運動が苦手でも、続けられますか?

続けられます。鍛えることが前提ではなく、本来の動きを思い出すことが前提です。激しい運動は出てきません。日常の合間に取り入れられる範囲で組まれています。

Q. 50代ですが、今から始めても変われますか?

身体は何歳からでも応えてくれます。30年以上の現場で、いちばん早く変化に気づくのは、むしろ長く諦めてきた方々でした。年齢は関係ありません。

Q. 読んだあと、すぐに変化を感じられますか?

早い方は読んだその日のうちに、身体のどこかが軽くなるのを感じます。順番の通りに辿っていただければ、応えてくれる方が多いです。

ここから先に、もう一段深い話があります。

この続きは有料パート

概念図・PNFC独自の見立て

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高田一壽
高田一壽
PNFC TEC JAPAN 会長
30年以上にわたり、月200名を超える人々の身体と向き合ってきた、日本でも稀有なコンディショニングのスペシャリストである。 東京療術学院で講師として専門家育成に携わり、全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体での指導を通じて、幅広い臨床経験を培ってきた。 大手企業のTVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導、全国から寄せられる多数のセミナー依頼など、多方面で活動実績を積み重ねている。 その長年の現場経験から体系化されたPNFCは、運動能力の改善と身体の再構築を可能にするメソッドとして確立され、現在も全国からの依頼が絶えることはない。
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