自律神経・呼吸

秋に息苦しくなるのは、肺が乾いているから

KAZU@FURYU
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この記事を書いた人

高田一壽

高田 一壽

たかだ かずひさ

役職
PNFCメソッド 開発者
株式会社ピーエヌエフシーテック 代表
臨床歴
30年以上
施術実績
月間200名以上
教育
療術学院・競輪学校等の講師も実施経験
指導実績
全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体
メディア
大手企業TVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導

長年の現場経験から体系化されたPNFCは、「鍛える」のではなく 「本来の機能を取り戻す」 コンディショニング法として確立されました。

この一段奥にあたる話は、別の記事でゆっくり扱っています。
≫ 深く息を吸おうとして、途中で止まることはありませんか

秋に息苦しくなるのは、肺が乾いているから

深呼吸が、うまくいかない朝

朝、目が覚めて、胸を広げて深く息を吸い込もうとする。でも、肺の奥まで届かない。胸が開かない。途中で止まる。

布団の中でもう一度やってみる。今度はゆっくりと。それでも、吸い切れない感じがする…


こんな朝が続いているとしたら、これはもう自分だけの話ではありません。9月以降、PNFCの臨床現場に来られる方の多くが、同じ訴えを持ってきます。「秋になるといつも息が浅くなる」「毎年同じ時期に喉がカサカサして眠れなくなる」。毎年繰り返してきたその不調は、体質ではなく連鎖の問題です。


夏のあいだは平気だったのに、9月に入った途端、喉がイガイガしてくる。鼻の奥がカサカサして、くしゃみが止まらない日がある。夜中に目が覚めると、口の中が干からびている。肌も急に荒れ始める。唇が切れる。


加湿器をつけてみる。寝室の湿度計を眺めて、50%を超えていると「では部屋の問題じゃないのか」と静かにため息をつく。でも、その先の答えがわからない…

のど飴を舐めてみる。保湿クリームを塗ってみる。どれも表面的な対処で、息苦しさの根っこには届いていない。毎年同じことを繰り返しているのに、毎年この季節になると同じ場所で詰まる。


以前は「秋だから乾燥するのは仕方ない」と思っていました。今は、それが見立ての出発点として間違っていると知っています。この息苦しさの正体は「空気の乾燥」ではありません。肺そのものが乾いているんです。


そして、その乾きは秋になってから始まったのでもない。夏のうちに、もう始まっていたんです。




加湿器では、肺は潤わない

秋の乾燥対策と聞くと、まず思いつくのは加湿器。次にマスク。のどスプレー。保湿系の化粧水。全部、外側からの対策です。

でも、同じ乾燥した空気を吸っていても、咳が出る人と出ない人がいる。肌がカサカサになる人と、ならない人がいる。


違いは、外の湿度ではなく、身体の内側の潤いの蓄えです。

これは、昔ながらの魔法瓶に中身がないのと同じ状態です。外側をどれだけ磨いても、中が空ならば何も保てない。加湿器で部屋の湿度を70%まで上げたとしても、肺の内壁に潤いがなければ、乾いた空気は粘膜の薄くなったところからそのまま奥へ入っていく


東洋医学では、肺の中にある潤い(津液)が十分にあれば、乾いた空気が入ってきても粘膜がバリアとして機能します。喉も鼻も、粘膜が潤っていれば異物を弾ける。逆に、粘膜が乾いていると、乾いた空気がそのまま肺の奥に入り込む。


秋の乾燥した空気
喉・鼻が乾く
息苦しさ・咳

…本当にこれだけ?


外の湿度を上げる前に、内側の潤いを満たしておく必要があるんですよね。加湿器は部屋の空気を潤すけれど、肺の中を潤してはくれません。


呼吸が浅いのは、肺が乾いているサインです。胸を開く運動ではなく、肺を潤す順序が先になります。ここがずれると、どんな呼吸法をやっても届かない。


では、なぜ秋になると肺の潤いが落ちるのか。その上流には、夏の過ごし方が関わっています。


ここで一つ正直に言うと、この話を最初に聞いた方の多くは「部屋の乾燥ではなかったのか」という驚きを口にします。長年、外側の対策だけを続けてきた方ほど、そうです。問題は外にあるのではなく、内側の潤いの蓄えにある。外から攻めるか内から整えるか、その出発点が逆だったんです。



肺が潤った朝、身体はこう変わる

今すぐ全部が変わるとは言いません。ただ、連鎖の順番が合い始めたとき、身体の感触が少しずつ変わってきます。


朝7時、布団の中で目が覚めて、胸を広げてゆっくり息を吸う。肺の奥まで空気が届く。吸い切れた感じがする。胸の真ん中に軽さがある…

今まで毎年この季節に喉をやられていたのに、今年は声が普通に出る。唇が切れていない。鏡を見ると、肌の色がいつもより落ち着いている気がする。


PNFCの臨床現場で、秋になると毎年必ず喉が痛くなって声がかれる、という方がいらっしゃいました。白い食材を意識するようになって、3つ目の秋に「今年は声がかれていない」と静かに言われた。加湿器のブランドを変えたわけでも、薬を飲んだわけでもない。身体の内側の潤いが変わったとき、外からの乾いた空気の受け方が変わっていたんですよね。


もちろん、全員に同じ速度で変化が起きるとは言いません。ただ、肺に潤いの順番が届くようになったとき、毎年詰まっていた秋が、少しずつ変わっていきます。その道筋を、この先の本文で一緒に辿ります。



FOR / この記事が向いている人

向いている方

  • 眠れない、疲れがとれないが、原因が見えない
  • 検査では異常なしと言われたが、不調はある
  • 整え方を、感覚ではなく構造で知りたい
  • 呼吸の浅さや胸の詰まりを感じる
  • 心と身体のつながりを構造的に理解したい

今は別の道が合う方

  • リラックス法や瞑想で、十分整っている
  • 即効性のある方法だけを探している
  • 薬や医療的処置で完全に解決したい

PREVIEW / ここから先で扱うこと

  • 呼吸の浅さから交感神経優位へ、揺れが増幅する経路の全貌
  • 心と腎のバランスが崩れたときに身体に出る順番
  • 「整える」のではなく「揺れる幅を取り戻す」という新しい発想
  • 眠りの深さが戻ってくる、その身体的なプロセス
  • 朝・昼・夜の身体感覚から、自分の揺れを自分で読めるようになる

Q&A / 読みはじめる前に

Q. 運動が苦手でも、続けられますか?

続けられます。鍛えることが前提ではなく、本来の動きを思い出すことが前提です。激しい運動は出てきません。日常の合間に取り入れられる範囲で組まれています。

Q. 年齢的に、もう変化は望めないのではないか。

30年以上の現場で、いちばん早く変化に気づくのは、むしろ長く諦めてきた方々です。身体は年齢に関係なく応えてくれます。変化が起きにくいのは年齢ではなく、順序が合っていないことの方が多い。

Q. 読んだあと、すぐに変化を感じられますか?

早い方は読んだその日のうちに、身体のどこかが軽くなるのを感じます。順番の通りに辿っていただければ、応えてくれる方が多いです。

ここから先に、もう一段深い話があります。



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概念図・PNFC独自の見立て

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ABOUT ME
高田一壽
高田一壽
PNFC TEC JAPAN 会長
30年以上にわたり、月200名を超える人々の身体と向き合ってきた、日本でも稀有なコンディショニングのスペシャリストである。 東京療術学院で講師として専門家育成に携わり、全国の障害者施設・高齢者施設・スポーツ団体での指導を通じて、幅広い臨床経験を培ってきた。 大手企業のTVCM出演、各種スポーツ団体との契約指導、全国から寄せられる多数のセミナー依頼など、多方面で活動実績を積み重ねている。 その長年の現場経験から体系化されたPNFCは、運動能力の改善と身体の再構築を可能にするメソッドとして確立され、現在も全国からの依頼が絶えることはない。
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